いるか・上書き作戦〜生後2158日
2021年8月28日土曜日 もも5歳10ヶ月27日
小宇宙食堂さんを後にして、須磨海浜水族館に行った。その目的はひとつ。
ももの関心を上書きすること。
今朝、妻から「幼稚園の先生から、ももちゃんお引っ越しですか?」と尋ねられたと聞いた。
ももの、いぬと引っ越しモードは、本気度が高くなっている。先日、正直に資金的にお引っ越しは難しいと伝えたつもりだったが、ももには理解してもらえなかった。
そこで考えたのが、ももの関心を別のもので上書きすること。狙ったのは「イルカ」。
一時期、イルカ、イルカと熱心に言っていたから、イルカのショーでも見せれば、イルカさんモードになる可能性がある。さすがに水族館を作ろうとは言わないと思うので、これでももの関心が上書きされて、いぬからイルカに変われば、家を買い替えるのは難しいという、父親としては悲しいことを言わなくて済む。
さもしい、大人の下心を抱いて、須磨海浜水族館に向かった。
須磨海浜水族館の入り口でお金を支払おうとすると、大人700円だった。「以前もこんなに安かったかな?」と思ったけど、神戸市営なので、それ以上考えずに、入り口をくぐった。
入り口すぐの受付で、「イルカショーは何時ですか?」と聞いた。すると「今、工事中でイルカはショーも展示もしていません」という返事。「生き物を展示って言うか!」などと吠えても仕方がない。上書き作戦は、かすりもせずに終了した。
あとは、3人で普通にみるだけ。
ももは、途中の売店で、もものお小遣いでアザラシのぬいぐるみを買った。
ももは、ぬいぐるみに「アザラくん」と名付け、車の中で、楽しそうに話しかけていた。「ももちゃん、お引っ越しするけど、一緒にくる?」アザラくん役の僕は「行く行く!」とまるでなにわ金融道の利息のように膨らむ、空手形を自分で発行し続けた。
出る時に、振り返ると「本館しか営業していないので、料金改定しています」と大きく入り口に書いてあった。
奇跡が起こって、ももが明日はいぬと引っ越しを忘れますように。