50歳パパと娘の阪神間すみっこ暮らし

50歳で二度目のパパ。阪神間のすみっこで家族3人で暮らしています。

50歳パパと娘のすみっこ暮らし

僕の父はとても厳しかった。

小学校3年生くらいには、夜食事が終わると「算数と国語の教科書を持って来い」と言って、強制的に勉強。夜10時になることもしばしば。終わると沢山の宿題。嫌でいやで仕方なかった。

夏にプールに行けば、25mをクロールで繰り返し、浮き輪やビーチポールで楽しく遊んだという記憶がない。

大人になった僕は、なんだか難しく卑屈な人間になっていて、あまり人との交流がうまくできなかった。嫌われ者だと自分で思っていた。成長するにつれ、父を遠ざけるようになり、自分が嫌われ者なのは、父のせいだと思っていた。

39歳のある日、当時、一人暮らしをしていた僕はふと近所の銭湯に行ってみようと部屋を出た。銭湯に向かって歩いていた時、厳しかった父のことを思い浮かべ、なぜか「あれは愛情だったのだ」と感じた。

人生の紆余曲折を経て、5年前、50歳でパパになった。

パパになった僕は、自分の感情をうまくコントロールできず、ベタベタに甘やかすと同時に、急に厳しくなる。厳しくなった僕は、まるで父のように怒りに任せて娘を叱り、悔やんで甘やかし、また叱り、悔やむ。きっと父もそうだったのかもしれない。父の怒っていたことばかり思い出していたが、ご機嫌な時の父は正直で優しかった。

「父が愛してくれていたのだ」と直感した一瞬が、とても幸せなことであったように、いつか娘が「自分は愛されていた」と感じ、そのことが幸せなことであることを願いながら、娘との日々を綴っていきたい。

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バレエの夢